飯島ゆんと可能性について
飯島ゆんと可能性について
もくじ
1.わたしは飯島ゆんが好きだ
2017年夏。この季節もまた深夜を中心に各局でたくさんのアニメが放送されており、私もまたその中で自分の嗜好に合った作品を選んで視聴させてもらっている。正直な話数年前から比較しても放送中のアニメ全てを網羅することは、精神力、時間、体力から考えても不可能に近い。そしてまたそうする意味も無い。仮にそうしている人間がいるとすれば仕事など必要に迫られているか、全て見ているということで自身を誇示する最も関わり合いたくないタイプの人間かどちらかであり、大多数が自身の嗜好に合うものを選んでいるのだ。そんなあくまで嗜好の範疇の話であり、主観という言葉ですべて片付いてしまうような内容ではあるとわかっていつつも、「独自の見解」を述べたい。それが悲しいかなオタクというものであり、また私もその中の一人である。
私は現在までたくさんのアニメを視聴してきた。そして視聴を続ける中で、「この子が好きだ」「この子を応援したい」「この子の靴の中敷きになりたい」などとふいに思ってしまうような、そんな登場人物も各アニメに存在し、「推しキャラ」などと呼んで列挙することもある。人とアニメの話をする際のコミュニケーションの一つとして「●●のアニメでどのキャラが一番好き?」なんて話になることも珍しいことでは無い。そんなやりとりの中で私が今まさに放送の最中で、日々その気持ちを強くさせている登場人物がいる。
7月11日より毎週火曜日0:30~放送中
「NEW GAME!!」より
飯島ゆん である。
NEW GAMEという作品の中に乱立する個性的なヒロイン達の中で、私は特に 飯島ゆん という登場人物が好きだ。上記から引用するなら、「中敷き的に」好きだ。今回はそんな飯島ゆんをなぜそんなに好きなのか?それを論文形式で、気持ち悪く説明していきたい。
2.なぜ 飯島ゆん なのか
飯島ゆんは作品中では登場時「しっかりもののお姉さん」という紹介をされる。クリエイター集団の職場においてコミュニケーション力をそこそこ持ち、破天荒な友人のはじめにツッコミを入れたりしている様を見てきた上司の見解であろう。キャラクターとしては薄めである。主人公にとってのお姉さん的ポジションにはひふみさんがいるし、目標であり憧れであり師匠でもあるコウさんもいるので、正直な話 今作での主人公にとってのメインストーリー上での飯島ゆんのポジションはそこまで大きいものではない。そんな中表面的なキャラクターは金髪ツインテール+関西弁+中二系な趣味+幼少の二児の姉+家は和室…さながら「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の黒猫…から借りてきたような設定とも言える…いやクソパクリである。
そしてあくまで主観の話にはなってしまうが、私は関西舞台の作品でない限りは関西弁設定のアニメキャラクターが苦手だ。「中二病キャラ」と呼ばれるポジションのキャラクターも基本的に好きになることは少ない。人間性や考えよりもキャラクターが先行しやすいからだ。
しかし飯島ゆんは、これだけ鉄板のキャラクター設定を搭載しながらも徹底的に地味であり続け、その取り付けられたキャラクター性でゴリ押しすることも少なく、むしろそれを覆い隠してしまうほどの人間臭さを感じさせるところに魅力がある。
では飯島ゆんに感じられる人間臭さとはなんだろうか。だんだんセリフや表情などにも結構表れていくし、日常シーンではあくまでキャラに徹しているが、仕事のシーンで特に現れるイメージがある。例えば
どうせ間に合わないから急がない所とか
一期第3話
「遅刻したらどうなるんだろう」より
寝坊で遅刻した青葉が乗った電車にたまたま居合わせたゆん。大慌ての青葉と対照的にゆんは落ち着きを見せていた。入社から時間が経ち仕事にも慣れ、初心を失って現状に迎合している所。まさに人間らしさ、俗っぽさ。そして新入社員の青葉のキラキラした瞳を見て影響され、失ったものをどんどん取り戻していく所
あとはなんといっても2期…
2期第2話
新作のキャラクターコンセプトのコンペ。チームの顔とも言えるコウに決まるのはわかりきっている。そんな状況で恥を晒すことを恐れ、コンペへの参加に消極的なゆん。青葉にもそのことを伝えると青葉はキラキラした目で「そうかもしれないですけど…駄目でも納得できればそれでいいですよ私は。」と言う。それを見たゆんは自分の情けなさと、青葉への嫉妬を目に浮かべる。
論文形式無視しますけど
飯島ゆん
最高じゃないですか???????
おっと取り乱しました。
そんな、キャラで固められながらも地味で人間らしさにあふれた先輩。飯島ゆんというキャラクターの魅力はズバリそこにあると、毎話考えるのだ。
3.数あるヒロインの中で
ニューゲームというアニメは、憧れを抱いて入った職場で、憧れを抱いた人の元で、厳しい現実を味わいながらも光を失わず成長を続ける青葉と、青葉が入ったことで人とのコミュニケーションを知り、より魅力的で素晴らしい女性へと成長していくひふみという二大ヒロインがいて、弟子を育てつつ自分を見つめ直すコウさんがいて、元気ハツラツのむっちりはじめ、みんな愛らしく可愛らしくて。そんな中でみんなに必死でついて行きながらも嫉妬して、後輩の成長に焦って、家族に世話を焼いて。そんな飯島ゆんを応援し続けたい。
こんなヒロインが好き。
まんがタイムきらら系列の作品には可愛くて愛すべきヒロインが今までもたくさん存在した。これからも生み出されていくだろう。そんな数あるヒロイン乱立の中で、きっとゆんは地味故に淘汰されていくだろう。それでも私は飯島ゆんを探究することを惜しまず、飯島ゆんを愛し、「結婚するなら飯島ゆん」を提唱し続け、沢山の人に奇異の目を向けられながら、サムズアップして死んで行きたい。そんな愛情の形があっても良いのではないか。そのように自身を肯定した上でこの論文を締めたいと思います。
最後まで読んでくれた奇特なあなた
本当にありがとうございます。