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JOHNNYPARKというバンドでvo、たまにdjやります。現在は新潟在住

失われたクリスマス

今日はクリスマスだ。

 

どんなにひねくれ男子が

「クリスマスなんて」と腐そうとも

誰しもに平等にやってきては

ある一部の方々には喜びを

またある一部の方々には悲しみを

いやがおうにも振りまいていく激ムズなイベントだ。

 

開き直ろうとも、リア充を隠そうとも、

みんなでパーティしてTLで悪目立ちしようとも

結果誰も得をしない感じもまたクリスマス

結果色んな意味で汚れたTLがそこにある

Facebookなんか見た日には

ひねくれ男子は自己塩害で消滅してしまう

 

そういえば僕はFacebookを開かなくなって久しいのだが、まだ変な深イイ話のような、ポエムみたいなのをリポストしてくる奴とかいるの?

YouTubeにある文字だけの胡散臭い動画みたいな内容のやつ。

 

Facebookについて考えていると

黒いクリスマスへとどんどん近づいてしまうのでここまでにしようと思う。

 

僕にとってのクリスマスと言えば

スーパードンキーコング2だ。

1995年 任天堂

スーパードンキーコング2だ。

 

これは僕が小学生の時にサンタクロースからいただいたありがたいプレゼントだった。朝起きると僕の兼ねてからの注文通り都合よく、スーパードンキーコング2は枕元に鎮座しており、サンタクロースの熱い厚意から、ご丁寧に攻略本まで付属してくれていた。

 

翌年にはRPGにどハマりする僕も、その当時はまだRPG慣れしていなかったのでドンキーコング2のようなゲームには親しみがあった。スーパードンキーコング1作目で101%をしっかり取ったという実績も相まって、僕のテンションはかなり高くなっていた。

 

後々サンタクロースと内通する中年男性に聞いた話では、この年はスーパードンキーコング2需要が大変大きく、またサンタクロースもギリギリの日曜日に市内のデパートで手に入るだろうと高を括っていたところ、あまりの品薄から県内で手に入れることができず、調べに調べた挙句何度か絶望したという。

 

「あ〜もう謝罪文添えて、

がんばれゴエモン きらきら道中 僕がダンサーになった理由』でもいいかな…いいよな…うん。そうしよう…ね。サンタクロースでもお店に売ってなきゃ無理よ…ね。」

 

というところまで追い込まれたが、

結果県外にならば売っているという情報を入手したサンタクロースは、県外まで出向いてわざわざスーパードンキーコング2を入手したという。

 

なんせネット通販もない時代だ。予約もせずになんとなく入手するのは相当大変だったと思う。

 

そんなことも知らなかった僕は、そんなことも知らなかったがためにドンキーコング2をなんの雑念も無く飯粒一つ残さず楽しみ尽くし、見事102%クリアを果たすのだった。

今思えばこの年に発売されたロマサガ3聖剣伝説3ドラクエⅥ、全部後にしっかりハマってたくさんプレイしたのでスーパードンキーコング2じゃなくてもよかったのかもしれないが…

もしこの年サンタクロースがスーパードンキーコング2を入手できず、

がんばれゴエモン きらきら道中 僕がダンサーになった理由』

が手元にきた世界線では

もしかしたら世界は破滅し、

僕は生きていないかもしれないのだ。

 

サンタクロースには感謝している。

 

それからも色んなクリスマスがあり、

楽しいクリスマスもあれば

クソみたいなクリスマスもあった。

 

今年はというと

何の大きい意志もなく母親の横の繋がりでチキンとケーキを予約し、近くのスーパーでピザの予約をし、みんなでそれを食べた。

ごく個人的には瀬戸内レモンと質の高い強炭酸で最強のレモンサワーに興じた。

今年1年の怨念を込めて、ままよとばかりにレモンを素手で絞りに絞り、果肉と共にグラスへとぶち込んだ。

 

家族で食卓を囲む上で、

レモンサワーに1番手間がかかっているという家庭がほかにあるだろうか?

いや、無いだろう。

 

仮に全て出前や惣菜だとしても、レモンサワーだけなぜか国産レモンを使って自分で作りたいという人間はいないはずだ

そう思うと誰よりも最強になれた。

 

そんなクリスマスを過ごした今日だったが

思い出してみると不可解なことがあった。

 

クリスマスということで小売店やコンビニに足を運べば望む望まざるに関係なくクリスマスムードという毒素を浴びることになる。街が僕たちに、クリスマスの圧を与えてくる。マライアキャリーのコテコテのイントロから始まるクリスマス楽曲がそれを助長していた。

 

マライアキャリーのあの曲の

「ほーれほれほれ皆の衆!お約束の名曲が始まりますぞおお〜!あつまれえ〜い!」

みたいな圧力を感じるイントロダクションが僕たちを苦しめた。

 

勿論仕事中事務所でも地方のFMラジオが流れており、そこからもえげつないほどのクリスマス感を与え続けられる。マライアキャリーの口上から始まる先述の圧力ソングも浴びせられる。たまにボウイのマリオネットが流れて事務所内が小刻みに揺れている錯覚を感じたりとそれもまたある種のハラスメントと感じられるほどだった。

 

しかし

この一日、社員の誰からも「クリスマス」に関する話題、クリスマスというワードすらひとつも聞こえてこなかったのだ。

 

ラジオで「これでもか!」

とぶつけられるクリスマス毒素を、全員浴びてむせ返りながらも、それを黙って洗い流すかのようにクリスマスを拭き取り、ひた隠しにしているように思えた。

勿論世間話は多々するにも関わらずである。

 

つまり我が社の環境下では

クリスマスそのものがぽっかりと失われていたのだ。

 

では、

その失われたクリスマスはどこへ行くのか?

怪盗黒バラ(ex明日のナージャ)が、心貧しき民にクリスマスを分け与えたのか?

 

その差し引かれたクリスマスはクリスマスを必要としない一部のひねくれ男子に不必要な裾分けとして半ば無理矢理もたらされているのでは?

 

そう考えるとこの環境下に納得することができた。

 

失われたクリスマスを受け取ってしまったあなた。どうかそれがクリスマスなんて不必要なひねくれ男子でありますように

 

そしてそんな男子の元に、

胸焼けするようなクリスマスの圧力と

スーパードンキーコング2

もしくは

がんばれゴエモン きらきら道中 僕がダンサーになった理由

が届きますように。