イヤホンすぐなくす
小学校高学年くらいのころから
寝るときにはラジオを流していないと寝られなかった。
生活音や自然音が気になったり、余計なことを考えてしまい寝付けないのだ。
無音が苦手だった。
ラジオの種類はあまり問わず、一度聞いたことがある回でもよい。
楽曲が流れると情報量が増えるので余計なことを考えるフェーズに移行するので無理だ。ましてや小学生の時点で手元にある音楽というのは得てしてポップスだ。ポップス聴きながら寝ることは個人的に難しかった。
ラジオで男性が低いトーンでトークしている物自体が僕には心地よかった。
今も寝るときはできるならばラジオを聞きたい。
ラジオじゃなくとも男性が一定のトーンでトークしている音源なら基本的には良い。
勿論ある一定の質は必要だが。
(一時期知名度ゼロの素人がやっているポッドキャスト聴きながら寝てた頃もあった)
そんなことが影響してか
僕は一人でいるとき、何か聴いていないと不安になるという病気になった。
外出中に聴くものに関して言えばラジオである必要はないので音楽を聴くことが多くなった。そうなった場合に必ず付き合うことになるのがイヤホンである。ここでやっとタイトルにある「イヤホン」が登場した。
一人でどこかに出かける際
イヤホンを耳にあてて音楽等を聴くことは一般的に当たり前のことで
コンビニ等で買い物をする際にもできるならばイヤホンを外さずにやり過ごしたいという気持ちがありながら、何か言われることがあり仕方なく外したりするものだ。
ただ僕の場合はそこへの執着が強い。
30年以上生きてきて
僕はいいたいいくつのイヤホンを使ってきただろう
そう考えるとゆうに数十個はイヤホンをとっかえひっかえしている。
ここ3~4年だけでも5.6個は買い替えているくらいに回転が速い。
上にも書いた通り、僕はイヤホンへの執着が強く
イヤホンを忘れたことに気づいたりしたとき、 出先で適当なイヤホンを買ってでも聴きたい気持ちになってしまう。病気の発作のようなものかもしれない。
そこに加えて僕は物忘れが多い。言うまでもなく病気だがその正式名称はここでは伏せておきたい。
僕はモノをなくすことが多い。
出先のトイレやどこかしらに忘れて行ってしまう。
ライブ出演時など一番大変だ。
それこそギターとアンプをつなぐケーブル(シールド)を何個そのせいで買い替えたかもわからない。
ライブのリハーサル後に近くのカレー屋へ行って、そこに上着を忘れてしまい、後でそのカレー屋のおばちゃんがわざわざライブハウスまで届けに来てくれたこともある。
そんな僕なのだから、イヤホンのようなサイズ感のものは無論何度もなくすことになった。
断線も多い
踏んでしまったり、バッグの金具に引っ掛けた状態で引っ張ってしまい断線することもある。僕のような性格の人間は、購入時の保証書などもなくしてしまう。なにより「どうせ1年以上使うだろうしな」と思って破棄してしまうこともあった。
さらにそのように思って箱にいれてしまっておくが、その場合断線ではなく紛失により買い替えとなることが多い。
結果僕は人生で、イヤホンを保証交換してもらったことがない。
そんなわけで僕はたくさんのイヤホンを葬ってきたが、
実はこないだの秋に3年使ったBluetoothイヤホンがしっかり天寿を全うした。
たぶん人生でイヤホンをしっかり寿命まで使ったのは初めてだった。
自分も少しは変われたかと、そんな風に思っている。
そしてその後
Bluetoothで完全ワイヤレスのイヤホンを購入した。
たまたま選んだ機種がとても良いものだったのかもしれないが、
ワイヤレス自体を当初「ダサい」とか「絶対なくすわ」と否定していた僕も、実際に使ってみると便利すぎて驚愕した
便利で音もいいし電池の持ちもいいし生活の邪魔をしない。さらに防水なので
もはや一日中している。
まだ紛失はしていないが、現在は細心の注意をはらっているので
これを紛失した時、僕の心は奈落に落ちるだろう。
今年の僕の抱負は、
イヤホンを紛失しないこと